中央放射線部

箕面市立病院HOME > 診療体制のご案内 > 中央放射線部

  • 部門の紹介
  • CT
  • MRI
  • 検査・治療案内
  • 外来診療一覧・休診/代診表
  • 医師紹介
  • 部門の紹介

    当院は地域中核病院として最新の高度な医用画像診断装置が完備されており、安心して患者さんに各種の画像検査を受けていただけるような体制を整えております。放射線科・中央放射線部では院内各診療科からのみならず、病診連携に基づき地域の医療機関の先生方からの画像検査のご依頼を随時お受けしており、各科とも連携して迅速かつ精度の高い画像診断を提供し、日常診療の基盤を支えるために日々貢献・研鑽しております。また、ERと協力して救急画像診断・IVRにも積極的に取り組んでおります。

    ※IVR(Interventional Radiology)・・・動脈塞栓術など画像診断技術を応用した低侵襲治療

    部門の紹介

    (ア)放射線科医師:常勤放射線科医師 3名 非常勤1名
    (イ)診療放射線技師 14名
    (ウ)受付業務事務職員 数名
    (エ)看護師 十数名:看護局外来部門の看護師が中央放射線部・内視鏡センターを兼務担当
    ※他科の医師を含め、スタッフ全員が協力して診療にあたっています。

  • CT

    X線CT検査

    当院では2022年12月より256列CTを導入し、現在256列CT1台、64列CT1台の2台体制で検査を行っております。
    新たに導入した256列CTでは、従来より使用していた64列CTと比較し、高速に広範囲を高画質で撮影可能となりました。また、新しい撮影技術であるデュアルエナジー撮影が可能であり、従来の形態評価が主であったCT画像診断から、コントラストの増強や性状の評価が可能となり、診断能の向上に貢献することができます。また、ディープラーニングを用いて開発された新しい画像再構成技術を使用することで、被ばく線量を低減させながら高画質の画像が撮影可能となりました。

    • 64列MDCT(GE社製)

    • 256列MDCT(GE社製)

    X線CT検査とは?

    X線を使用し、体内の様子をコンピューターで処理し画像化する検査です。
    体内の任意の断面写真が得られ診断や治療に役立つ検査です。

    検査を受けられる際の諸注意

    服装について

    金属は検査のさまたげになる場合がありますので、検査部位にある金属のついた服や下着、貴金属などは検査前に外していただくことがあります。

    食事について

    • 検査部位や内容により絶食にて検査をする場合があります。その場合はスタッフより指示があります。
      また、検査予約表に食事に関して記載しておりますのでご確認ください。
    • 水やお茶などの水分はお飲みいただいて結構です。
    • 服用中のお薬については、医師の休薬の指示がない限り通常通り服用してください。

    次に該当する方は、必ず検査前にCT室スタッフにお知らせください

    • ペースメーカおよびICD(埋込式除細動器)を使用している方、その他体内や体表面に医療用機器を装着されている方
    • 妊娠している、または可能性がある方。授乳中の方
    • 前回造影剤を使用した検査を受け、体調が悪くなられた方
    • ぜんそくの方、または過去にぜんそくであった方
    • 糖尿病の方で現在もお薬を服用しておられる方
    • アレルギー(気管支喘息、花粉症、食物・薬などによる蕁麻疹、アトピー体質)がある方
    • 心臓病、肝臓病、腎臓病、糖尿病、甲状腺などの病気がある方

    検査後の生活について

    特に制約はありません、普段通りの生活をしてください。

    造影CT検査をお受けになられる方へのお願い

    • 腎臓の機能が低下している患者さんへの造影剤投与は重篤な副作用が生じる可能性があり、検査当日に採血をしていただき、腎臓の機能を調べさせていただいております。(過去1ヶ月の間に採血をされていて、腎臓の機能のデータが確認できる方は当日の採血はありません。)
    • 糖尿病のお薬を服用している方は、医師におたずねください。

    造影CT検査をお受けになられた方へのお願い

    • 造影剤は尿として排泄されます。排泄を促進させるため、水分(お茶、水等)を多めにおとりください。なお、水分を制限されている方はお知らせください。
    • 検査終了後、数時間から数日後に、頭痛・はきけ・かゆみ・蕁麻疹などの症状があらわれることが稀にあります。何か症状がみられましたら病院にご連絡ください。

    Q&A

    1.検査はどのように行なうのですか?検査時間は?

    X線CT装置の検査台に寝て、装置の中心の穴に入り、検査台が動きながら撮影をします。検査部位や内容により異なりますが、約10~30分程度です。

    2.単純CT検査と造影CT検査の違いは?

    単純CT検査・・・造影剤という薬剤を使用しないで撮影する検査です。
    造影CT検査・・・造影剤という薬剤を腕の静脈に注射して撮影する検査です。

    3.造影剤とは?

    造影剤とは、ヨードを含んだ液体の薬で、血管や病変が明瞭に描出され、目的部位をより詳しく調べる目的で使用する薬剤です。

    CT検査により得られる代表的な画像

    検査内容により必要に応じて3D画像の構築を行っております。

    頭部CT検査


    • 脳CT画像

    • 脳血管3D画像

    頭部CT検査


    • 肺野CT画像

    • 肺血管3D画像

    腹部CT検査


    • 腹部CT画像

    • 腹部CT冠状断面画像

    • 腹部血管3D画像

    心臓血管(冠状動脈)CT検査

    狭心症の診断を目的とした外来で行える非常に有用な検査です。
    当院では256列CTを導入し、従来稼働していた64列CTと比較し、高速に広範囲を高画質で撮影が可能となり、検査時間の短縮や被ばく線量の低減、従来不得手としていた高い心拍数や不整脈症例に対してもその影響による画質の劣化を大幅に軽減することが可能となりました。

    四肢CT検査


    • 下肢動脈3D画像

    • 手関節3D画像

    • 足関節矢状断面画像
  • MRI

    MRI検査

    MRI検査
    CANON社製 Vantage Galan3.0T/Supreme Edition
    MRI検査
    PHILIPS社製Ingenia HP 1.5T

    MRIとは(Magnetic Resonance Imaging:磁気共鳴画像)の略称で、自然界には存在しない人工的に作り出した非常に強い磁石と電波を利用して、人体の様々な断面を撮影することができる画像検査です。そのためMRI検査では、X線による放射線被ばくはありません。

    ■患者さんにやさしい3テスラMRIを導入

    2024年4月より、新しい3テスラMRIが稼働します。
    今回導入するMRIに当院が求めたことは、患者さんへの”やさしさ”です。
    従来MRIは、検査空間が狭くて暗い、検査音が大きい、検査時間が長いなど、患者さんへの心理的・身体的な負担が大きいという課題がありました。
    今回導入したMRIは、これら従来の課題をクリアするための3つの”やさしさ”を兼ね備えています。

    ①映像立体投影技術による開放的な検査空間

    MRI検査
    奥行きと開放感をもたらす映像技術
    従来MRIは、検査中、暗いトンネルの中で長時間静止する必要があり、患者さんへの心理的負担がありました。今回導入するMRIは、映像立体投影技術を採用しており、トンネル内に立体的に投影した映像で視界を包み込み、擬似的に奥行きと開放感をもたらします。
    MRI検査
    寝台と連動するスクリーンとミラーに映像投影
    また、寝台と連動するスクリーンとミラーにより、トンネルに入る前から映像が視界にあるため、トンネルの中へ入っていく感覚を軽減できます。閉所恐怖症の方や小児など、従来MRI検査が難しかった患者さんでも、安心して検査を受けられる可能性を秘めていると期待しています。

    ②真空技術による検査音低減

    MRI検査
    騒音発生源を真空遮音、こもったような検査音に低減
    従来MRIは検査中に装置内部のコイルが振動することで、工事現場のような大きな騒音が発生していました。今回導入するMRIは、この騒音の発生源であるコイルを真空で遮音することで、すべての検査音を低減し、患者さんへの負担を軽減することができます。

    ③AI技術による短時間・高画質

    MRI検査
    AIを用いた高画質化技術
    従来MRIは、高画質を求めると検査時間が延長し、時間短縮を図ると、画質が劣化するという課題がありました。今回導入するMRIは、人工知能(AI)を用いた高画質化技術を搭載しており、検査時間の延長なく高解像度でノイズの少ない画像が得られるようになり、従来MRIよりも短時間・高画質のMRI検査を実現します。

    検査を受けるに当たっての諸注意

    MR室入室前のチェックリスト,金属製または磁気に敏感な物品、素材のわからないものを持っていませんか?これらを持ったまま、MR室へ入室すると事故発生につながり大変危険です。

    MRI検査室内では非常に強い磁石の力が発生しているため、右のリストに記載されている物は、検査室内に持ち込むことが出来ません。
    また、撮影部位や撮影目的、造影剤使用の有無によっては絶食していただくことがありますので、主治医の指示に従ってください。その他ご不明な点がございましたら、MRI検査担当の放射線技師までご相談ください。

    MRI検査を受けることができない患者さん

    以下の患者さんはMRI検査を受けられない場合がありますので、事前に主治医もしくはMRI検査担当の放射線技師にお知らせください。

    1. 心臓ペースメーカなどの刺激電極を装着されている患者さん
    2. 過去に脳動脈瘤のクリップスワンガンツカテーテル脳室シャントチューブ人工関節などの金属を体内に埋めこんでいる患者さん
    3. 妊娠している、または可能性のある患者さん
    4. 閉所恐怖症のある患者さん
    5. その他、主治医が適切でないと判断した場合

    MRI検査により得られる代表的な画像

    頭部MRI画像

    頭部MRI検査では、T1強調画像やT2強調画像、拡散強調画像などの様々な撮影法を組み合わせることにより、急性期脳梗塞脳出血、腫瘍や変性疾患を的確に診断することが可能です。
    また、造影剤を使わなくても非侵襲的かつ容易に血管を描出することが可能な撮影法であるMRA(MR Angiography)を用いると、脳動脈瘤や血管狭窄といった病態も診断することが可能です。頭部MRI検査の撮影時間は、約15分です。

    • 急性期脳梗塞部位
      拡散強調画像
      (撮影時間:40秒)

    • 3D 頭部MRA画像
      (撮影時間:3分20秒)

    腹部MRI画像

    • 膵のう胞性腫瘤(主膵管型IPMN)(撮影時間:20秒)
    • 造影剤を使わずに胆嚢や胆管、膵管を3Dで描出することができ、拡張や狭窄・閉塞の診断が可能です。腹部MRI検査の撮影時間は、約20分です。

    脊椎MRI画像

    • T2強調画像(撮影時間:約2分30秒),T1強調画像(撮影時間:約3分30秒)
    • 他の画像検査では描出が困難な脊髄、椎間板、筋肉、神経といった軟部組織を鮮明に撮影することが可能ですので、椎間板ヘルニアやそれに伴う脊髄神経の圧迫や脊椎変性疾患などの診断に有効です。脊椎MRI検査の撮影時間は、約10分です。
  • 検査・治療案内

    中央放射線部で実施している(いない)検査・治療をご紹介しています。

    検査

    ■実施している検査・治療

    1. MDCT
      256列(デュアルエナジーCT装置)、64列、高精細3次元画像、各種造影CTなど
    2. 磁気共鳴画像検査
      MRI(3T・1.5T)、MRA、MRS、MRCP、拡散強調画像、各種造影MRIなど
    3. 核医学検査
      各臓器シンチ、脳血流、SPECTなど
    4. 単純X線検査:胸部、腹部、骨関節、乳腺など
    5. 造影X線検査:上部・下部消化管造影など
    6. 血管造影検査・IVR
      肝悪性腫瘍に対する動脈化学塞栓療法(TACE)・動注化学療法、腫瘍・動脈性出血に対する動脈塞栓術(TAE)、胃静脈瘤に対するバルーン閉塞下逆向性経静脈的塞栓術(B-RTO)、血管内異物除去術、経皮
      経肝的胆道ドレナージ、経皮的膿瘍・嚢胞ドレナージ、CTガイド下生検など
    7. 超音波検査
      腹部・消化管、血管、軟部組織など
    8. 骨密度測定(DEXA法)

    ■実施していない検査・治療

    1. パントモグラフィー
    2. 放射線治療
      他施設に依頼していますが、各科からのコンサルテーションには適宜対応しています。
    3. PET-CT

    その他の設備

    1. 医用情報システム
      放射線情報システム(RIS)、医用画像保管システム(PACS)
    2. 画像閲覧・解析システム
      画像ワークステーションによる3次元画像表示(気管、血管、消化管など)、画像合成(fusion imaging)、血流動態解析など
    3. 遠隔画像診断
      CT・MR・核医学検査・放射線科医師が施行した画像検査については原則放射線科医師が翌診療日までに診断レポートを作成・提供していますが、一部の画像については遠隔画像診断にてレポートを提供しています。
  • 医師紹介

    中島 和広(なかじま かずひろ)

    • 役職:主任部長
    • 専門分野:画像診断・IVR
    • 卒業年月:平成3年
    • 所属学会・資格など:日本医学放射線学会(放射線診断専門医・研修指導者)
      日本核医学会(PET核医学認定医)

    井上 豊(いのうえ ゆたか)

    • 役職:特任部長
    • 専門分野:画像診断・IVR
    • 卒業年月:昭和57年
    • 所属学会・資格など:日本医学放射線学会(放射線診断専門医・研修指導者)

    菊地 紀子(きくち のりこ)

    • 役職:医員
    • 専門分野:画像診断、胸部領域
    • 所属学会・資格など:日本医学放射線学会(放射線科専門医・放射線診断専門医)
      日本放射線専門医会
      胸部放射線研究会
      検診マンモグラフィ読影認定医

    富山 実幸(とみやま みゆき)

    • 役職:レジデント
    • 専門分野:放射線診断
    • 所属学会・資格など:日本医学放射線学会