整形外科

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  • 人工関節置換術について
  • 科の紹介

    概要

    関節外科(人工股関節、人工膝関節)、脊椎外科および骨折に対する手術治療に積極的に取り組んでいます。

    変形性関節症や関節リウマチに対して人工関節置換術を行う場合には、患者さんの年齢、活動性、骨形態、骨質を検討し、最適な人工関節や手術方法を決定しています。

    脊椎外科では、腰椎椎間板ヘルニア・腰部脊柱管狭窄症・腰椎変性すべり症・頚推症性脊髄症などの変性疾患や、脆弱性骨折の一つである椎体骨折などを対象としています。

    腰痛などでの長期にわたる安静入院は原則としてお断りしています。

    リウマチ外科では、手術治療は関節外科と同様です。外来では生物製剤も積極的に導入しています。

    骨折などの外傷外科として、四肢骨折の観血手術、腱断裂の縫合術、手根管症候群、肘部管症候群などの末梢神経障害の手術などを行っています。

    午後2時から4時に整形外科専門外来を行っています。

    1. 【月曜日】関節外来(担当医:李)
      対象疾患:変形性股関節症、変形性膝関節症、関節リウマチなど
    2. 【木曜日】関節外来(担当医:加藤(晃))
    3. 【火曜日】脊椎外来(担当医:岡田)
      対象疾患:腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊椎管狭窄症、頚椎症など
    4. 【金曜日】リウマチ外来
      対象疾患:関節リウマチ、多発性関節炎

    専門外来へは、午前の一般診察を受けた上で予約受診してください。またかかりつけ医からの紹介状をお持ちの人は地域医療室を通じて予約ができます。詳しくは整形外科外来へお問い合わせください。

  • 検査・治療案内

    整形外科で実施している(いない)検査・治療をご紹介しています。

    ■実施している検査・治療

    【検査】
    1. 骨シンチ、CT、MRI、骨塩定量
    【治療】
    1. 関節外科
      変形性股関節症、関節リウマチ、大腿骨頭壊死症、外傷の後遺症などに対して、人工股関節置換術。変形性膝関節症、関節リウマチに対して、人工股関節置換術を行なっています。患者さまの年齢、活動性、骨形態、骨質を検討し、最適な人工関節の機種を決定しています。人工股関節は主にセメントレスを使用し、人工膝関節は主にセメント固定を使用します。貧血の方以外は原則として自己血輸血を行い、ほとんど同種血は使用しません。入院期間はリハビリテーションの進行に個人差がありますが、3-4週間程度が目安です。
    2. 脊椎・脊髄外科
      頚椎では変性や靭帯骨化による頸髄症状に対し、後方除圧術(椎弓切除術や椎弓形成術)・後方固定術を行っています。
      腰椎では、腰部脊柱管狭窄症や腰椎変性すべり症に対し椎弓切除術や椎体間固定術を行っています。背椎の不安定性や変形が症状の主な原因になっている場合には、後方もしくは側方経路での椎体間固定術を行っています。腰椎椎間板ヘルニアに対しては椎間板摘出術を行っています。
      腰椎手術では、背骨の形状・並びや椎間板ヘルニアの突出タイプによっては内視鏡を用いて除圧やヘルニア摘出を施行する方法を選択することもあります。
      圧迫骨折に代表される脆弱性椎体骨折により、疼痛が長引いている症例や骨脆弱性のために椎体骨折が連続して起こることが予想される症例、神経障害が生じる可能性が高い症例には、経皮的椎体形成術を施行しています。
    3. スポーツ外傷
      反復性肩関節脱臼、腱板断裂などの治療を行なっています。
    4. リウマチ外科
      手術治療は関節外科と同様です。外来では生物製剤も積極的に導入しています。
    5. 骨折などの外傷外科
      四肢骨折の観血手術、腱断裂の縫合術など
    6. リハビリテーション
      スタッフが充実しており、回復期病棟では週に7日のリハビリテーションを休まず受けられます。急性期病棟から早くに退院することも可能ですが、回復期病棟へ転室することでリハビリテーションの期間に余裕ができます。症状が進行し筋力低下や歩行障害が強い方など、比較的長期間のリハビリテーションが必要な方にも対応が可能です。

    ■実施していない検査・治療

    【検査】
    1. サーモグラフィー
    2. 脊髄造影、神経根造影、神経ブロック注射(診断目的を除く)
    【治療】
    1. 脊髄損傷
    2. 脊椎脊髄腫瘍に対する手術加療
    3. 小児の特発性側弯症に対する手術加療
    4. 高度な変性側弯症に対する手術加療
    5. 悪性腫瘍
    6. 四肢再接着
    7. 小児整形の手術治療(先天性股関節脱臼、内反足、斜頸などの手術治療)

    整形外科手術件数

    令和7年度

    部位 術式 K-コード 件数
    脊椎 経皮的椎体形成術 K142-4 6件
    脊椎固定術 K1422, K1423, K1424 59件
    椎間板摘出術(内視鏡含む) K1342, K134-22 22件
    椎間板内酵素注入療法 K134-4 10件
    椎弓形成、開窓術など K1425, K142-5, K1426 35件
    四肢関節 関節鏡下肩腱板断裂手術(簡単、複雑) K080-41, K080-42, K080-43 20件
    人工関節置換術・肩 K0821 3件
    人工関節置換術・膝、股関節 K0821, K082-7 167件
    人工骨頭挿入術・股関節 K0811 41件
    四肢骨折 骨折観血的手術・手、指 K0463 5件
    骨折観血的手術・鎖骨 K0463 25件
    骨折観血的手術・上腕 K0461 20件
    骨折観血的手術・前腕 K0462 49件
    骨折観血的手術・下腿 K0462 29件
    骨折観血的手術・大腿 K0461 82件
    関節内骨折観血的手術・膝、肘、足 K0731, K0732 15件
    関節内骨折観血的手術・前腕、手関節 K0732 5件
    骨折経皮的鋼線刺入固定術 K0451-K0453 38件
    軟部組織・その他 アキレス腱断裂手術 K037-2 10件
    骨内異物除去術 K0482-K0484 42件
    腱鞘切開術 K028 29件
    腱剥離術 K035 1件
    腱縫合術 K037 9件
    手根管開放手術(関節鏡含む) K093, K093-2 16件
    その他   88件
    合計     826件

    K-コードは医科点数表で定められた手術のコードで、このコードに基づいて保険請求が行われます。
    同時手術を含んでいます。
    手術室で実施された手術について示しています。
    さらに詳しい統計、過去の統計については診療実績をご覧ください。

  • 医師紹介

    李 勝博(り かつひろ)

    • 役職:副院長、部長
    • 専門分野:関節外科(股関節・膝関節)
    • 卒業年月:昭和63年3月
    • 所属学会・資格など:日本整形外科学会専門医
      日本人工関節学会認定医
      日本整形外科学会運動器リハビリテーション認定医
      日本整形外科学会
      日本股関節学会
      日本人工関節学会
      日本リウマチ学会
      日本リハビリテーション医学会
      中部日本整形外科災害外科学会

    後藤 晃(ごとう あきら)

    • 役職:主任部長
    • 専門分野:上肢関節
    • 卒業年月:平成8年3月
    • 所属学会・資格など:日本整形外科学会専門医
      日本整形外科学会リウマチ認定医
      日本リウマチ学会専門医

    山田 修太郎(やまだ しゅうたろう)

    山田 修太郎
    • 役職:医長
    • 専門分野:脊椎外科
    • 卒業年月:平成21年3月
    • 所属学会・資格など: 博士(医学)
      日本整形外科学会
      日本脊椎脊髄病学会
      中部整形外科・災害外科学会
      日本脊椎インストゥルメンテーション学会
      日本脊髄障害医学会
      日本癌学会
      整形外科専門医(専門医機構)
      日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医
      脊椎脊髄外科専門医・指導医
      OLIF25
      OLIF51
      BKP
      頚椎人工椎間板資格医
      がんロコモドクター
      緩和ケア研修修了

    加藤 晃士(かとう こうじ)

    • 役職:医員
    • 専門分野:関節外科(股関節、膝関節)、骨折、外傷一般
    • 卒業年月:平成26年3月
    • 所属学会・資格など:日本整形外科学会専門医
      日本人工関節学会認定医
      日本股関節学会
      日本整形外傷学会
      日本関節病学会
      中部日本整形外科災害外科学会
      日本骨関節感染症学会

    三浦 琢幹(みうら たくみ)

    三浦 琢幹(みうら たくみ)
    • 役職:医員
    • 卒業年月:令和3年
    • 所属学会・資格など:日本整形外科学会

    茂松 千裕(しげまつ ちひろ)

    • 役職:レジデント
    • 卒業年月:令和6年

    山邉 詢(やまべ じゅん)

    • 役職:レジデント
    • 卒業年月:令和6年
  • 人工関節置換術について

    人工関節置換術の効果

    当院では主として股関節と膝関節の人工関節手術を行なっています。この手術は悪くなった関節の骨を部分的に取り除き、金属やポリエチレンなどの人工材料で置き換える手術法です。関節の痛みの部分を取り除きますので、疼痛改善の効果は非常に大きいものがあります。重度の関節疾患は高齢者が多く、糖尿病や心疾患を治療中の方が多くあります。また下に掲げる全身的なことを含めた合併症がありますので、総合病院などスタッフの整った病院で手術を受けることを勧めます。手術後に早くから関節の痛みがとれていることを実感できますが、リハビリテーションを毎日行わないと、歩行機能が改善しません。杖での屋外歩行や階段昇降が可能になれば退院となりますので術後リハビリテーションは入院期間と大きく関係します。当院では、週に7日間休日も含めてリハビリテーションが受けられます。比較的若年齢でリハビリテーションの進みが早い方は術後2-3週間程度で急性期病棟から早くに退院することもできますが、通常は回復期病棟へ転室することでリハビリテーションの期間に余裕ができ、術後4-5週間程度での退院が目安です。症状が進行し筋力低下や歩行障害が強い方など、比較的長期間のリハビリテーションが必要な方にも対応が可能です。

    人工関節のデメリット

    【摩耗とゆるみ】
    人工関節は比較的摩耗しにくい材料で作られていますが、10年以上の長期になると摩耗を生じた結果、人工関節と骨との間の骨溶解が進み、ゆるみを生じることがわかっています。安定した手術された人工関節でも術後15年で約5%、術後20年で約10%の方が再手術になると報告されています。
    【細菌感染】
    人工関節などの人工材料は感染に弱く抗生物質が効きにくい状態になるため、一度感染が起こると治療に難渋します。細菌感染には十分注意して手術をしていますが、人工股関節の感染率は0.7%、人工膝関節は1.5%などとの報告があります。虫歯やひょう疽、水虫の治療や糖尿病コントロールなどには日頃からの注意が必要です。
    【脱臼】
    人工股関節は正常な股関節よりも脱臼しやすく、足を深く曲げたり足を組んだりすると脱臼することがあります。脱臼すると麻酔をかけて整復する必要があります。術後の脱臼率は約1%と報告されていましたが、大径骨頭などインプラントの改良や手術手技の改善でもっと少なくなってきています。なお人工膝関節では、脱臼はまれです。
    【深部静脈血栓症】
    エコノミークラス症候群と同じ病態です。手術後の数日間は下肢に静脈血栓ができ易い状態になります。血栓ができても通常無症状ですが、静脈からはがれて肺につまると肺塞栓症という重篤な状態になります。下肢関節手術や開腹手術などは高リスクであり、数千回に一回程度おこるとされていますが、重大な合併症のためストッキングや間欠的空気圧迫装置を使って血栓予防をします。術後に血栓予防の薬を使うこともあります。

    Q&A

    【手術を受けるタイミングは?】
    股関節の病気のため関節軟骨が摩耗してしまい、関節痛や動きの制限が強い方が手術対象です。つまりレントゲン検査で股関節の変形が強いといわれ、安静や鎮痛剤でもコントロールできない程度に日常生活の支障がある場合にこの手術を考えてください。
    【歩けなくなったりしませんか?】
    上に書いたような合併症がありますが、頻度は高いものではありません。手術による疼痛改善と歩行障害の改善効果は非常に大きく、手術後にリハビリテーションを毎日行うことで、歩行機能が確実に改善します。
    【スポーツができるようになりますか?】
    出来るもの:散歩、階段昇降、自転車、ハイキング、水泳(クロール)、ゴルフ
    推奨しないもの:和式トイレ(人工股関節)、ひざまずき(人工膝関節)、ジャンプ、ランニング、登山
    【入院までの流れと期間はどれくらい?】
    手術を決めると、麻酔検査。糖尿病など生活習慣病がある方は、内科受診。人工股関節の場合は術前貯血が必要なため1回通院が必要です。術後はリハビリテーションを毎日行うことで、歩行機能が改善します。杖で屋外歩行や階段昇降が可能になれば退院となります。入院期間としてはリハビリテーションの進行に個人差がありますが、3-4週間程度が目安です。しかし、術前の状態などで歩行機能回復が悪い方を一律に退院してもらうことはありません。毎日の継続したリハビリテーションが大切です。
    【杖はずっと必要ですか?】
    年齢と関節周囲の筋力によります。リハビリテーションで筋力回復の良い方は杖が要らなくなりますが、筋力回復が悪い方は跛行(足を引きずること)が残りますので、屋外での杖歩行を勧めます。筋力回復の問題ですので、ある程度年齢と関係します。
    【手術後どれくらいで動けますか?】
    手術の翌日からベッドを離れてリハビリを開始します。個人差はありますが、術後1週間程度で歩行器を使って院内を歩けるようになります。
    【入院費用はどれくらい?】
    医療保険が適用される手術ですが、高額医療の対象になります。高額療養費制度とは、公的医療保険における制度の一つで、医療機関や薬局の窓口で支払った額が、暦月(月の初めから終わりまで)で一定額を超えた場合に、その超えた金額を支給する制度です。高額療養費では、年齢や所得に応じて、ご本人が支払う医療費の上限が定められており、またいくつかの条件を満たすことにより、さらに負担を軽減する仕組みも設けられています。入院前に限度額適用認定証の申請の手続きをしておくと、退院時の高額な一時払いは不要になり病院への支払いは自己負担限度額までとなります。詳しくは各自の加入されている健康保険に問合わせてください。

    「関節が痛い.com」(外部サイト)にインタビュー記事が掲載されました。

    このたび、人工関節と関節痛の情報サイト「関節が痛い.com」にて、李医師と加藤医師へのインタビュー取材記事が掲載されました。

    関節の構造や治療、リハビリのことについて詳しくお話しています。
    ご興味ある方は、ぜひご覧ください。

    「関節が痛い.com」人工股関節の手術|李 勝博✕加藤 晃士