平成28年度 箕面市立病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 928 245 293 340 582 562 1320 2050 1582 416
当院は地域の中核病院として、幅広い疾患に対応しております。年齢分布では医療が必要な方の高齢化を反映し、70歳代が最も多くなっています。高齢の患者さまでは入院期間が長くなりますと体力、認知機能の低下が起きてしまうことがありますので、早期にリハビリテーションを行い体力低下の防止に努めております。地域医療室が中心となって地域の医療機関、ケアマネージャー、介護施設と協力して退院後の生活環境をととのえられるよう退院支援をおこなっております。
また0歳代の入院患者が多い特徴があります。これは当院が豊能広域こども急病センターと隣接することに加えて、箕面市のみならず近隣の自治体の連携医からの入院を要する紹介患者が多いことの影響があると考えられ、入院が必要な小児患者が入院できるよう病院全体で配慮しております。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 159 24.29 21.25 24.53 87.08 肺炎(絶食)
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 定義副傷病 なし 88 14.11 12.43 1.14 76.26
130030xx99x40x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 62 19.9 16.83 4.84 68.37 非ホジキンリンパ腫
0400801499x001 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし A-DROP スコア1 48 10.48 13.6 2.08 82.52 肺炎①
0400801299x000 肺炎等(市中肺炎かつ15歳以上65歳未満) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし A-DROP スコア0 45 6.96 8.31 0 37.31 肺炎②
1位の内科入院患者さんは誤嚥性肺炎です。その平均年齢87.08歳からも判るように自宅や施設などで何らかの介護を受けておられた患者さんを当院が受け入れていることを意味すると思われます。また肺疾患以外の合併症も多くあるため、誤嚥性肺炎の平均在院日数は24.29日と長くなっています。通常の肺炎より平均在院日数が2倍以上になっており、この点に関しては当院においては日常生活動作の回復のために急性期病棟治療を経て回復期リハビリ病棟に転棟し、日常生活動作の回復を得て退院される患者さんも少なからずおられるため、決して長いものではないと思われます。2位は腎臓または尿路の感染症であり、その平均年齢76.26歳からも判るように誤嚥性肺炎の受け入れと同様、高齢者の入院加療が必要と思われる尿路系感染症の多くを受け入れていることも、やはり本院の特徴と思われます。3位の非ホジキンリンパ腫は悪性リンパ腫の患者様で、当院血液内科が重点的に診療、治療を行っております。4位、5位は所謂、市中肺炎(病院外で生活をしていた人に発症する肺炎)が多いと思われ、当院が一般健常市民に発症し、入院が必要と思われる肺炎を多く受け入れている地域の基幹病院であることを示していると思われます。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060102xx99xxxx 穿孔または膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 117 7.18 7.89 0.85 59.73 憩室炎
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 85 10.87 11.06 2.35 77.02
060190xx99x0xx 虚血性腸炎 手術なし 手術・処置等2 なし 80 7.13 9.19 0 66.68 急性虚血性腸炎
150020xxxxx0xx 細菌性腸炎 手術・処置等2 なし 56 5.43 7.24 0 48.25 感染性腸炎
060340xx99x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 54 8.24 9.93 5.56 72.09
消化器内科では、急性の病気では大腸に関する病気(憩室炎、虚血性腸炎、細菌性腸炎)と胆石に関する病気(胆管結石、胆管炎)の入院が多いです。いずれも急に腹痛・発熱などの症状を伴い病院を受診し、緊急での入院・加療が必要な病気です。憩室炎、虚血性腸炎、細菌性腸炎に対しては、クリニカルパス(検査・治療等の計画をまとめたスケジュール表)を作成し、各疾患で最適化した医療を提供しています(別紙クリニカルパス参照)。胆管炎は、抗生剤投与だけで無く、積極的に内視鏡を使って胆汁を消化管に排泄したり石を取り除く処置を行い、早期退院を目指した医療を提供しています。
神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 52 17.52 21.25 19.23 77.44 肺炎(絶食)
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 35 4.66 5.24 0 68.74
010160xx99x00x パーキンソン病 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 21 28.71 18.71 0 76.24
010080xx99x00x 脳脊髄の感染を伴う炎症 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 17 8.59 9.36 0 36.12
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 定義副傷病 なし 15 14.73 12.43 0 77.8
当院は救急医療を担当しており、神経内科における入院患者の3分の2以上は脳卒中、神経感染症、意識障害、けいれん、めまい発作などの急性疾患です。このため、他の診療科と密に連携しながら全身的な診療を行っております。ER(救急診療部)における神経救急疾患の診察、対応も積極的に行っております。スタッフの3名は神経学会専門医資格を有しており、十分な経験、知識をもって診療に当たっています。また、地域の神経難病診療の中核施設としてパーキンソン病を初めとして、多数の神経難病患者の診療、教育、啓蒙活動を行っております。神経難病患者が誤嚥性肺炎をおこして入院されることも多く、嚥下評価、栄養管理、リハビリテーションなどを一貫して提供する体制をとっております。また、急性期病棟から回復期リハビリテーション病棟に移動した神経疾患の主治医も継続して行っており、主治医交代なく一貫した治療を受けることができる体制になっています。 また、大阪大学医学部神経内科、国立病院機構刀根山病院神経内科との連携も密に行い、高度な神経疾患診療ができるように努力しています。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 定義副傷病 なし 145 5.52 6.02 2.76 1.33
0400801199x00x 肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 88 6.57 5.79 4.55 4.34 肺炎
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 85 6.31 6.18 2.35 0
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 81 5.89 6.42 1.23 3.31 小児喘息
030270xxxxxxxx 上気道炎 59 4.75 4.83 1.69 1.81
当科は、箕面市の公立病院として急性疾患の診療を行っています。当院での入院患者は赤ちゃんから中学生まで幅広く分布しており月平均は20人程度です。入院患者数で最も多いものは、肺炎、気管支炎などの呼吸器感染症です。次いで多いものは気管支喘息の急性発作の入院診療です。気管支喘息は、吸入ステロイドや抗ロイコトリエン薬の内服により多くの小児患者で外来治療が可能となりましたが、急性発作のため入院を要する方が年100人程度おられます。3番目に多いものは、分娩後に治療を要する赤ちゃんの入院です。当科は公的病院として、産婦人科クリニックでのお産が難しい妊婦様を受け入れ、お産後の新生児の診療に力を入れています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 76 4.13 5.6 1.32 36.09 虫垂切除
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 65 6.09 6.82 0 64.75 胆摘
060035xx01000x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 50 13.08 15.92 0 71.6 右半結腸切除
060335xx02000x 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 36 8.33 7.61 2.78 65.69 胆摘
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2 なし 34 14.56 12.73 5.88 72.15 肺葉切除
2016年大腸(結腸・直腸)がん手術件数は約150件でした。高齢の患者も多く、平均年齢は70歳を超えています。がん緊急手術にも対応し、全大腸がん患者の約15%は緊急手術を行っています。
当院外科では ①根治性 ②安全性 ③QOL に重点を置いています。
①根治性 : ガイドラインに沿った確実な手術を行っています。
②安全性 : 合併症の少ない手術を目標としています。大腸手術の主たる合併症である感染症は全国平均の50%以下と低率で、安全性が認められています。
③QOL : 緊急手術においてもほぼ肛門温存手術が可能です。
大腸がんでは術後約1週間での退院が可能です。
がん以外の良性疾患(胆石・虫垂炎・ヘルニアなど)でも手術の安全性を心がけ、合併症も低率であり早期退院が可能です。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 60 52.53 27.63 1.67 82.53 大腿骨観血的手術
人工骨頭挿入術(股)
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病 なし 59 3.25 5.49 0 54.41
160700xx97xx0x 鎖骨骨折、肩甲骨骨折 手術あり 定義副傷病 なし 28 2.89 5.86 0 48.32 抜釘
160740xx97xx0x 肘関節周辺の骨折・脱臼 手術あり 定義副傷病 なし 26 3.54 5.33 0 16.08
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 22 49.09 24.42 0 70.91 人工股関節置換術
● 整形外科では入院治療が必要である、骨折に対する手術治療、関節外科手術(人工股関節、人工膝関節)、脊椎外科手術などに積極的に取り組んでいます。
● 診察の結果手術をせず保存治療で経過観察する場合は、連携できる「かかりつけ医」での治療をお願いしています。
● 骨折などの外傷外科として、四肢骨折の観血手術やアキレス腱断裂の縫合術などを行っており、これらの頻度が最も高いです。
● 重度の変形性関節症や関節リウマチに対しては股関節、膝関節の人工関節置換術を行っており、患者様の年齢、活動性、骨形態などを検討し、最適な人工関節や手術方法を決定しています。
● 脊椎外科では、頚椎に関しては椎弓形成術や前方固定術を行なっています。腰椎のヘルニアや、腰部脊柱管狭窄症に対しては後方除圧術を行ないます。腰椎の不安定や再手術例は固定術の適応としています。
● スポーツ外傷に対しては、反復性肩関節脱臼、肩関節の腱板断裂、膝半月板損傷などの治療を関節鏡を用いて行なっています。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術あり 手術・処置等2 なし 58 2.29 3.44 0 69.81 眼瞼下垂
080006xx01x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) 皮膚悪性腫瘍切除術等 手術・処置等2 なし 27 2.93 8.78 0 76.44 皮膚悪性腫瘍切除
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1 なし 22 2.86 4.28 0 32.59
080006xx97x0xx 皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外) その他の手術あり 手術・処置等2 なし 14 9.07 10.6 0 75.29
020320xx97xxxx 眼瞼、涙器、眼窩の疾患 手術あり 14 2.21 3.46 0 50.14
箕面は元気なお年寄りが多く、老人性の眼瞼下垂(腱膜性、皮膚弛緩性)、皮膚の良性腫瘍、悪性腫瘍(皮膚がん)が上位を占めています。
機能面(目を開けやすくする)、根治性(癌をしっかり取る)はもちろん、整容面(見た目もきれいに治す)も配慮して治療を行っています。
また、高齢者の皮膚癌手術では、短期間で治る手術(植皮など)を行うと術後安静が必要で、かえって寝たきりになることもあり、治癒まで時間がかかっても負担が少ない方法(開放療法など)を選択するほうがよい場合もあります。患者様、一人一人の状態に合わせてベストな治療方法を選択するようにしています。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 29 7.83 8.96 0 62.55 帯状疱疹
080011xx99xxxx 急性膿皮症 手術なし 13 7 11.97 0 70.23 蜂窩織炎
080090xxxxxxxx 紅斑症 - - 10.37 - -
080100xxxx0xxx 薬疹、中毒疹 手術・処置等1 なし - - 11.28 - -
080011xx970xxx 急性膿皮症 手術あり 手術・処置等1 なし - - 18.22 - -
当科で入院加療を行なう疾患は、急性膿皮症と帯状疱疹が大多数です。急性膿皮症とは、蜂窩織炎、丹毒など、皮膚から皮下組織にかけての領域に生じる細菌感染症のことをいいます。高熱があったり、炎症症状(痛み、腫れ、熱感、発赤)の強い方が入院治療の対象になります。治療としては、約5日間の点滴を行ないます。帯状疱疹は、高熱や嘔気があったり、痛みが強い方、発疹の範囲が広い方、発疹が顔面に生じた方、発疹が全身に及んだ方(汎発化)などが入院治療の対象になります。治療としては、7日間の点滴を行ないます。急性膿皮症と帯状疱疹いずれもパスを作成しており、休日、夜間の救急外来経由での入院も受け入れています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 73 7.58 7.44 4.11 75.32 膀胱腫瘍
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術等 手術・処置等1 なし 定義副傷病 なし 52 4.77 5.83 0 62.19 尿管結石
110080xx01x0xx 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 手術・処置等2 なし 51 12.47 13.39 0 70.61 前立腺ダビンチ
110200xx02xxxx 前立腺肥大症等 経尿道的前立腺手術 36 8.78 9.98 0 70.53 前立腺切除
110080xx99000x 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 31 7.03 10.89 0 72.16
膀胱腫瘍は大多数が悪性ですが、経尿道的な内視鏡手術で切除可能のものが過半数を占めています。悪性度が高く膀胱筋層に浸潤するような膀胱癌は、根治療法のひとつとして膀胱全摘を行いますが、症例に応じて開腹や腹腔鏡での手術を行っています。

前立腺の悪性腫瘍は、転移が無く根治的手術を希望されれば前立腺全摘除術を行います。以前は開腹や腹腔鏡で行っていましたが、平成27年6月以降はロボット支援手術を主体に行っており術後の入院期間が短縮しています。

前立腺肥大症に対しては経尿道的な切除術を行っており、大きなものでも開腹ではなく全て内視鏡手術で対応しています。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120070xx02xxxx 卵巣の良性腫瘍 卵巣部分切除術(腟式を含む。) 腹腔鏡によるもの等 73 5.08 6.42 0 44.27 卵巣腫瘍
120060xx02xxxx 子宮の良性腫瘍 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 65 6.06 6.29 0 43.82 子宮筋腫
120220xx01xxxx 女性性器のポリープ 子宮全摘術等 36 2 3.08 0 47.92 子宮腫瘍
120100xx02xxxx 子宮内膜症 腹腔鏡下腟式子宮全摘術等 23 6.35 6.87 0 43.17 卵巣腫瘍
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 19 8.84 10.05 0 42.74 子宮全摘
子宮筋腫、腺筋症にたいして行われる腹腔鏡下子宮全摘術(TLH)は手術前日入院で術後4-5日目退院です。
子宮筋腫にたいして行われる腹腔鏡下(補助下)筋腫核出術(LM)は手術前日入院で術後3-4日目退院です。
子宮内膜ポリープにたいして行われる子宮鏡下ポリープ切除(TCR)は手術当日入院翌日退院です。
卵巣腫瘍にたいして行なわれる、腹腔鏡下子宮附属器(卵巣)腫瘍摘出術は手術前日入院で術後3日目退院です。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020250xx97xxxx 結膜の障害 手術あり 19 1 3.4 0 71.95 翼状片
020130xxxxxxxx 原田病 - - 16.26 - -
- - - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
当院の入院患者のほとんどが白内障の方となっておりますが、集計上この表には現れていません。
手術はほとんどが水晶体再建術(白内障手術)で、日帰り入院、一泊入院、二泊入院のいずれかでおこなっています。手術は局所麻酔でおこない、全身麻酔や鎮静が必要な方や、多焦点レンズ・乱視用レンズ挿入を希望される方は大学病院等へ紹介しています。翼状片手術はさまざまな方法がありますが、当院では翼状片切除後に下方結膜を移動させて縫合する有茎弁移植を併用し、マイトマイシンCを使用しない方法でおこなっています。いずれの手術もかかりつけ医から紹介頂いた場合は、術後1週間から1ヶ月程度当院で経過をみさせて頂き、落ち着いておればかかりつけ医に逆紹介させて頂いています。もし術後に問題があれば再度ご紹介頂くかたちで緊密に連携をとっています。
また外来診療では、糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症、緑内障、網膜裂孔、後発白内障などに対するレーザー手術、 黄斑浮腫や加齢黄斑変性などに対する抗VEGF薬硝子体注射などの処置もおこなっています。より高度な治療や検査を要する場合は大学病院等へ紹介し、落ち着けばかかりつけ医に逆紹介することで、病病連携・病診連携をはかっています。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 57 6.93 5.5 0 37.7 扁桃炎
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 32 9.38 8.12 0 17.44 扁桃摘出術
030428xxxxxxxx 突発性難聴 31 8.48 9.37 0 53.1 難聴
030390xx99xxxx 顔面神経障害 手術なし 17 10.24 9.6 5.88 53.06 神経麻痺
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 17 9.47 7.47 0 55.82 副鼻腔炎
扁桃関連の入院は、①重症の急性扁桃炎、②扁桃周囲炎、③扁桃周囲膿瘍、などがあります。扁桃周囲膿瘍の場合は、切開排膿などの外科的処置が必要になります。
突発性難聴は、ステロイド点滴を中心とした加療を行っています。リポ化プロスタグランジンE1の点滴も施行しています。8日間の入院セットで加療していますが、症例によっては延長しています。
顔面神経麻痺もステロイド点滴を中心とした加療を行っています。明らかにヘルペスが原因と分るハント症候群ではなく、皮疹などがないベル麻痺に対しても、ヘルペスウイルスとの関連が指摘されており、内服の抗ヘルペス薬も使用しています。9日間の入院セットで加療していますが、症例によっては延長しています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 54 11 24 52 - - 1 7
大腸癌 32 34 36 60 - 22 1 7
乳癌 15 12 - - - - 1 7
肺癌 21 - 10 16 - 30 1 7
肝癌 - 10 - - - 89 2 5
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
当院では1年間に5大がん(胃がん・大腸がん・肝がん・肺がん・乳がん)約450人、泌尿器科・婦人科等その他の部位のがんを加えると約800人のがん患者が来院され、そのうち約600人の方が手術を受けられます。
通常の開腹・開胸手術から腹腔鏡・胸腔鏡手術、さらにはロボット手術まで取り入れています。
化学療法(抗癌剤治療)は主に通院で、新設された外来治療センターで行います。年間約1700件の外来化学療法を行っています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 67 7.28 47.31
中等症 159 12.81 78.14
重症 13 29.77 83.69
超重症 - - -
不明 - - -
当院は二次救急病院であり、成人市中肺炎の重症度は中等症が最も多くなっております。市中肺炎といえども中等症はやはり高齢者が多く(平均年齢78.14歳)、平均在院日数も12.81日とやや長めになっております。超重症の患者様は三次救急病院に入院治療をお願いすることもあります。
脳梗塞のICD10別患者数等ファイルをダウンロード
ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
G45$ 一過性脳虚血発作及び関連症候群 - - - - -
G46$ 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群 - - - - -
I63$ 脳梗塞 3日以内 48 35.92 74.83 7.94
その他 15 31.8 73.33 3.17
I65$ 脳実質外動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの - - - - -
I66$ 脳動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの - - - - -
I675 もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症> - - - - -
I679 脳血管疾患,詳細不明 - - - - -
脳梗塞に関しては TPAや血管内治療などの超急性期治療は当院では実施できませんので、適応がある患者様は国立循環器病研究センター、市立豊中病院脳卒中センターに依頼しております。上記の適応がない脳梗塞は当院入院して急性期治療の後、当院回復期リハビリテーションセンターでリハビリテーションをおこなっております。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) 12 33.25 16.17 33.33 80.83
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 - - - - -
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 等 - - - - -
K9212ロ 造血幹細胞採取(末梢血幹細胞採取)(自家移植) - - - - -
K597-2 ペースメーカー交換術 - - - - -
集中治療が必要な患者様、あるいは長期間経口摂取ができない患者様には中心静脈カテーテルを挿入することがしばしば必要となります。在宅での長期療養目的で中心静脈カテーテル留置するためには埋め込み型カテーテルを挿入することがあります。血液内科では白血病や悪性リンパ腫の化学療法伴い造血幹細胞移植も積極的に行っております。循環器内科では心臓ペースメーカー埋め込み後の患者様のサポートを行っており、定期的な交換の件数も増加してきております。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 65 1.89 13.03 12.31 77.88
K6152 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(選択的動脈化学塞栓術) 44 1.48 9.89 0 76.32 肝血管塞栓術
K654 内視鏡的消化管止血術 42 0.29 8.12 4.76 75.05
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみ) 等 39 2.54 7.18 0 74.9
K721-4 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 30 0.97 3.43 0 70 大腸ESD
内視鏡的胆道ステント留置術とは、癌や胆石によって胆管がせまくなり、黄疸が出ている患者さんの胆管にチューブをいれて、黄疸を下げる処置をいいます。このような処置を早期にすることによって、その後の治療がスムーズにできるようになります。
血管塞栓術は、肝癌に対する治療で、肝動脈にカテーテルを挿入して、抗癌剤を注入し癌に栄養を送っている動脈を塞いで癌を壊死させる治療です。ラジオ波焼灼術も併用し、最適化した医療を提供しています。
早期の食道癌、胃癌、大腸癌に対する内視鏡的治療(内視鏡的粘膜下層剥離術;ESD)も積極的に行っています。この様な侵襲の少ない治療をすることにより短期間での社会復帰が可能となっています。
神経内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) 等 11 16.55 15.91 9.09 74.09 胃瘻造設
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) - - - - -
K0811 人工骨頭挿入術(股) - - - - -
K386 気管切開術 - - - - -
K3692 咽頭異物摘出術(複雑) - - - - -
パーキンソン病などの変性疾患では罹病期間が長くなり、高齢となってくると嚥下が難しくなり、栄養状態の悪化、誤嚥性肺炎を繰り返すなどが生じてくる場合があり、適応や患者様のご希望を十分に検討して栄養方法を決定しております。栄養方法としては胃瘻造設、経鼻胃チューブ挿入、中心静脈カテーテルからの経静脈栄養が選択枝としてあります。
疾患の種類によっては気管切開術、人工呼吸などが必要となる場合もあり、各科と連携して行っております。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 125 2.57 5.68 1.6 67.4 胆摘
K6335 鼠径ヘルニア手術 121 0.49 1.81 0.83 66.15 鼡径ヘルニア
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 75 0.2 2.81 1.33 35.4 虫垂切除
K7193 結腸切除術(全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術) 53 4.43 14.64 7.55 72.43 右半結腸切除
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 27 3.52 7.78 0 67.63 右半結腸切除
2016年大腸(結腸・直腸)がん手術件数は約150件でした。高齢の患者も多く、平均年齢は70歳を超えています。がん緊急手術にも対応し、全大腸がん患者の約15%は緊急手術を行っています。
当院外科では ①根治性 ②安全性 ③QOL に重点を置いています。
①根治性 : ガイドラインに沿った確実な手術を行っています。
②安全性 : 合併症の少ない手術を目標としています。大腸手術の主たる合併症である感染症は全国平均の50%以下と低率で、安全性が認められています。
③QOL : 緊急手術においてもほぼ肛門温存手術が可能です。
大腸がんでは術後約1週間での退院が可能です。
がん以外の良性疾患(胆石・虫垂炎・ヘルニアなど)でも手術の安全性を心がけ、合併症も低率であり早期退院が可能です。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0462 骨折観血的手術(前腕) 等 83 2.55 10.12 4.82 58.11 橈骨観血的手術
K0461 骨折観血的手術(大腿) 等 58 4.12 36.72 0 72.28 大腿骨観血的手術
K0821 人工関節置換術(股) 等 43 1.98 45.88 0 72.16 人工股関節置換術
K0463 骨折観血的手術(鎖骨) 等 31 1.61 4.94 0 53.61 鎖骨観血的手術
K0811 人工骨頭挿入術(股)等 29 7.41 42.69 3.45 78.69 人工骨頭挿入術(股)
● 整形外科では入院治療が必要である、骨折に対する手術治療、関節外科手術(人工股関節、人工膝関節)、脊椎外科手術などに積極的に取り組んでいます。
● 診察の結果手術をせず保存治療で経過観察する場合は、連携できる「かかりつけ医」での治療をお願いしています。
● 骨折などの外傷外科として、四肢骨折の観血手術やアキレス腱断裂の縫合術などを行っており、これらの頻度が最も高いです。
● 重度の変形性関節症や関節リウマチに対しては股関節、膝関節の人工関節置換術を行っており、患者様の年齢、活動性、骨形態などを検討し、最適な人工関節や手術方法を決定しています。
● 脊椎外科では、頚椎に関しては椎弓形成術や前方固定術を行なっています。腰椎のヘルニアや、腰部脊柱管狭窄症に対しては後方除圧術を行ないます。腰椎の不安定や再手術例は固定術の適応としています。
● スポーツ外傷に対しては、反復性肩関節脱臼、肩関節の腱板断裂、膝半月板損傷などの治療を関節鏡を用いて行なっています。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2191 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法) 39 0 1.28 0 68.05 眼瞼下垂
K0072 皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除) 31 0.16 1.55 0 76.65 皮膚悪性腫瘍切除
K2193 眼瞼下垂症手術(その他) 19 0 1.32 0 73.42 瞼下垂
K013-21 全層植皮術(25cm2未満) 10 0.3 9 0 71.1
K0063 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径6cm以上12cm未満) 10 0.6 2 0 46.4
箕面は元気なお年寄りが多く、老人性の眼瞼下垂(腱膜性、皮膚弛緩性)の手術、皮膚の良性腫瘍、悪性腫瘍(皮膚がん)の手術が手術の上位を占めています。眼瞼下垂手術では小児の場合は全身麻酔、成人の場合は局所麻酔で行っています。術後出血、腫れの予防のため、1泊していただくこととが多いです。皮膚良性腫瘍や皮膚がんのうち、小さなものは通院局所手術、大きいものや術後出血が予想される場合は入院手術(局所麻酔もしくは全身麻酔)で行っています。皮膚がんの手術は根治性(癌をしっかり取りきる)と、整容性(見た目も目立たないように)を両立するために2回に分けて手術を行っています。初回手術は癌の切除と人工真皮貼布:ガイドラインに従い、安全域を含め病変部をしっかり切除し、人工真皮(一時的な皮膚の代わりになる材料)を貼り付けます。1週間程度かけて、病理検査を行ない、病変部が十分に取り切れているかを評価します。2回目の手術は再建手術:皮弁や皮膚移植を用いて、切除部を元の近い状態に戻すよう再建します。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 68 1.44 5.16 2.94 75.94 膀胱腫瘍
K843-4 腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いる) 51 1.14 11.08 1.96 70.51 前立腺ダビンチ
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 等 48 1.1 2.73 0 62.29 尿管結石
K8411 経尿道的前立腺手術(電解質溶液利用) 等 39 1.03 6.62 0 70.97 前立腺切除
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 30 1.17 4.83 0 73.77
前立腺癌の根治手術は、ほとんど全てロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘術を行っており、手術前日入院で術後10日目に退院となっています。

筋層非浸潤性の膀胱癌は経尿道的な内視鏡手術を行っており、前日入院で術後3日目に尿道カテーテルを抜去して4日目に退院となっています。         

前立腺肥大症の手術は、全て経尿道的な内視鏡手術を行っており、前日入院で術後5日目に尿道カテーテルを抜去して7日目に退院となっています。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 96 0.93 3.24 0 42.91 卵巣腫瘍
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 48 1 5 0 47.02 子宮全摘
K872-3 子宮内膜ポリープ切除術 等 46 0 1 0 47.78 子宮腫瘍切除
K867 子宮頸部(腟部)切除術 42 0.05 1.02 0 44.02 頸部切除
K872-2 腹腔鏡下子宮筋腫摘出(核出)術 25 1 3.76 0 39 子宮筋腫核出
子宮筋腫、腺筋症にたいして行われる腹腔鏡下子宮全摘術(TLH)は手術前日入院で術後4-5日目退院です。
子宮筋腫にたいして行われる腹腔鏡下(補助下)筋腫核出術(LM)は手術前日入院で術後3-4日目退院です。
子宮内膜ポリープにたいして行われる子宮鏡下ポリープ切除(TCR)は手術当日入院翌日退院です。
卵巣腫瘍にたいして行なわれる、腹腔鏡下子宮附属器(卵巣)腫瘍摘出術は手術前日入院で術後3日目退院です。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他) 1024 0 1.48 0 75.36 白内障
K224 翼状片手術(弁の移植を要する) 19 0 0 0 71.95 翼状片
K2822 水晶体再建術(眼内レンズを挿入しない場合) - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
手術はほとんどが水晶体再建術(白内障手術)で、日帰り入院、一泊入院、二泊入院のいずれかでおこなっています。手術は局所麻酔でおこない、全身麻酔や鎮静が必要な方や、多焦点レンズ・乱視用レンズ挿入を希望される方は大学病院等へ紹介しています。翼状片手術はさまざまな方法がありますが、当院では翼状片切除後に下方結膜を移動させて縫合する有茎弁移植を併用し、マイトマイシンCを使用しない方法でおこなっています。いずれの手術もかかりつけ医から紹介頂いた場合は、術後1週間から1ヶ月程度当院で経過をみさせて頂き、落ち着いておればかかりつけ医に逆紹介させて頂いています。もし術後に問題があれば再度ご紹介頂くかたちで緊密に連携をとっています。
また外来診療では、糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症、緑内障、網膜裂孔、後発白内障などに対するレーザー手術、 黄斑浮腫や加齢黄斑変性などに対する抗VEGF薬硝子体注射などの処置もおこなっています。より高度な治療や検査を要する場合は大学病院等へ紹介し、落ち着けばかかりつけ医に逆紹介することで、病病連携・病診連携をはかっています。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 27 1 8.19 0 19.7 扁桃摘出術
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術4型(汎副鼻腔手術) 14 1.07 7.07 0 54.36 副鼻腔炎
K368 扁桃周囲膿瘍切開術 - - - - -
K347 鼻中隔矯正術 - - - - -
K370 アデノイド切除術 - - - - -
口蓋扁桃摘出術は、いわゆる”扁桃腺”の手術です。繰り返し扁桃炎を起こしている症例や、扁桃が大きいために不都合な事が起こっている症例(睡眠時無呼吸症候群など)などが対象です。術後合併症として術後出血があり、手術創部の状態をみながら退院日を決めますので、最短で術後6日目退院の予定としていますが、創部の治癒具合により入院期間が延びます。退院後も術後3週間は生活制限が必要です。
内視鏡下鼻副鼻腔手術は、その多くがいわゆる”ちくのう”の手術です。以前は、口の中(犬歯窩)から手術をしていましたが、今は内視鏡を使って鼻の中で手術しますので、以前の術式に比べ、患者さんの負担は随分減っています。副鼻腔は複数あり、どの範囲を手術するかで、4型や3型などと名称がつけられています。退院は術後6日目の予定で、多くが予定通りですが、鼻内の状況のよって退院が延びる事もあります。また、鼻の手術は、手術そのものと同じくらい術後加療が大事です。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 14 0.17
異なる 15 0.18
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 33 0.4
異なる - -
当院では播種性血管内凝固症候群(DIC)、敗血症、その他の真菌感染症、手術・術後の合併症の発生率はいずれも1%未満と低く抑えられています。

入院の契機と同一とは、入院する際にすでに起こっていた傷病であることを示しています。
入院の契機と異なるとは、入院時に治療目的とした疾患とは異なることを示しており、入院中に発症した傷病であることが多いです。
表中の手術・処置等の合併症の主な内訳は、「処置に合併する血腫、他に分類されないもの」、「体内関節プロステーシスの機械的合併症」、「処置に続発する感染症、他に分類されないもの」などです。
更新履歴